10月29日、道南勤医協や道南ブロック友の会も構成団体となっている函館地方社会保障推進協議会(函館社保協)が、「福祉灯油」等の実施を求める要望書を函館市に提出しました。
新型コロナウイルス感染予防の中で迎える冬を前に、今年の「まちづくり月間」の中で、友の会員からの声として、灯油代(暖房費)の負担についての不安を訴える方が多くいました。このことを函館社保協運営委員会でも討議し、道内の多くの自治体で実施している「福祉灯油」等の実施を求める要望書にまとめ函館市保健福祉部との懇談の機会を設けました。函館社保協からは舩木幸子道南ブロック友の会会長と早坂組織課長も含め8名が参加、函館市からは保健福祉部次長と課長が出席しました。
私たちは、この間の相談事例から経済的困難を抱えた方々の多くが、暖房費を節約するために夕方早々に布団に入り、起床時までストーブを消して生活している実態があること。生活保護費の冬季加算では暖房費がまかなえず、電気代や他の支払いが遅れてしまう月もあるなど、具体的な相談者の声を紹介し、函館市に実施を求めました。
函館市側からは、「人口が20万人以上の中核市は、北海道からの予算的補助もなく、市独自の財源で対応することになるが、現状としては困難である」との認識が示されました。
参加者からは、「コロナ禍の今だからこそ、特別な対応が求められている」「国からのコロナ対策の予算がおりれば、当然検討されるべき」との意見が出されました。
リハビリテーション部
作業療法士岩崎 祐介
平成29年度高齢者白書で、2012年は認知症患者数が約460万人、高齢者人口の15%と言われています。2025年には20%、5人に1人は認知症になると言われています。認知症は誰にでも起こりうる身近な存在です。
認知症になって何が問題となるのか?社会生活に支障をきたすことです。
認知症の基本症状は、直前に起きたことを忘れてしまう「記憶障害」。筋道を立てた思考ができなくなる「理解・判断力の低下」「実行機能障害」、時間や場所・名前などが分からなくなる「見当識障害」などの『中核症状』。妄想、抑うつや不安などの精神症状、徘徊、興奮、攻撃、暴力などの行動の異常といわれる『周辺症状(行動・心理症状:BPSD)』があります。中核症状は、脳の器質的な変化によって起こります。周辺症状は、中核症状に本人の心理状態が影響して出てくる症状です。認知症の方の社会生活に支障をきたす主な原因は周辺症状にあることが多いです。
認知症の人は、中核症状により過去を省みることができず、未来を予測できないことで混乱と不安が生じています。その不安の中、同じ話を何度もしたり、思い出せないことはなかったことにしたりして自分を正当化します。それに対して、周囲の人は注意したり訂正したり、行動を抑制したりしまいがちです。認知症の人は、何もできない、何もわからない人ではないです。人として感情を持ち、考えを持って行動します。注意や抑制をかけてしまうと、不快に感じ怒ったり、うつになったりしてしまう周辺症状を悪化させてしまうのです。
認知症の方の心理状態を理解することは簡単なことではありませんが、できない部分を手助けする関係を構築すること、また、かかわる側の悩みも理解し、多くの人で協力して支えることが大切です。
認知症の基礎を知る。認知症の人を知る。支える家族を知る。様々な立場を理解していくことが認知症を知るために必要なことだと思います。
(今回は、理学療法士の瀬戸優さんが紹介する「きのこの和風マリネ」です。)
(1人分 145kcal)
(※オリーブオイル(小さじ1)を使用した場合は、182kcal)
※お好みで調整してください