道南勤労者医療協会第58回通常社員総会が、5月26日に193名(委任状含む)の参加で開催されました。
佐々木理事長は挨拶で、①全日本民医連が提起している2つの柱「貧困と格差、超高齢社会に立ち向かう無差別・平等の医療・介護の実践」「安全、倫理、共同のいとなみを軸とした総合的な医療・介護の質の向上」を軸によりいっそう道南の地域で実践していくこと。②社会医療法人への法人格の取得に向けて取り組んでいくことを強調しました。
総会では6名の来賓が紹介され、北海道民医連太田美季事務局長、日本共産党本間勝美函館地区副委員長、道南ブロック友の会穴澤武久副会長が挨拶を行いました。
全体討論では、HPH(ヘルスプロモーティングホスピタル)活動の取り組み、平和・核兵器廃絶に向けた活動、訪問診療患者の遺族会開催や医師養成に関する報告、新しい友の会の結成、無料・低額診療事業について、など15名の社員から総会議案を深める内容の発言がありました。
議案採決は、2018年度事業報告及び2019年度事業方針(案)、2018年度決算及び2019年度予算(案)等を満場一致で採択し終了しました。
石山 正子 社員
私は更生保護施設で薬物依存者と向き合う仕事をしています。更生保護施設は身元引受人がいない方を引き受ける施設で、道内には8カ所、うち薬物専門職員を配置している施設は3か所しかありません。3年間で約100名の方に対応しましたが、経済格差や健康格差など複雑な社会の歪から薬物問題が発生していると感じています。
その中で、退寮した方と連絡をとったり、フォローアップしているのは当施設のみです。民医連で培ってきた力を発揮していると思います。仮釈放で出てくる方の中には高齢者も多く、病気を抱えています。お金が無い方にも無料低額診療制度を利用して20名以上が救われています。地域から見て、稜北病院は函館にはなくてはならない病院だと実感しています。ともに住みやすいまちづくりを目指していきたいと考えています。
堀岡 純 社員
昨年7月中旬から10月中旬まで大城所長が体調不良で休職した期間の診療所での対応について報告いたします。一番悩みを抱えたのが、替わりに診療していただく医師の確保でした。稜北の先生方8名、道民医連から1名、パート医の募集をかけ、全国から10名のパート医の先生方に診療にきていただき、何とか日常診療、救急当番を守る事ができました。
名古屋から、茨城から、千葉から、福岡から、神奈川から、東京から、本当に色々な先生方に来ていただきました。先生方は江差診療所の診療スタイルに合わせ、適切に診療をしていただきました。
大城所長に皆さんの願いが通じたのか10月に復帰できる事になり、言葉には出来ないほどでした。交わした握手の感触は今でも残っています。大城先生は現在、ほぼもとの体調にもどりつつあります。ご心配いただいた方々、支えていただいた社員、友の会の方々、職員の方々にこの場を持ちまして改めてお礼申し上げます。
2018年度訪れた江差診療所最大のピンチ。社員、友の会、地域の方々にも支えられ、職員が一丸となり江差診療所を守り、大城所長の帰りを待つ事ができました。いつも以上にチームワークや達成感を感じる事ができました。2018年度は旅費交通費や医師人件費がかさみましたが、何とか約4,200万円の黒字を出す事ができました。
NPOりょうほく らいふ赤川ショートステイ 係長 佐々木陽子
最近はよく「認知症」という病名をよく耳にすることが多いと思いますが、どんな病気かご存知でしょうか。
認知症とは老いに伴う病気の一つです。さまざまな原因で脳の細胞が死ぬ、または働きが悪くなることによって、記憶・判断力の障害などが起こり、社会生活や対人関係に支障が出ている状態をいいます。
年をとると誰もが、思い出したいことがすぐに思いだせなかったり、新しいことを覚えるのが困難になったりしますが、このような状態は加齢による物忘れとなります。
体験したこと自体を忘れてしまう、物忘れの自覚がない…ということがある場合は認知症の可能性があります。
認知症の特徴として体験したことを忘れます。たとえ失敗したことでも忘れてしまうのですが、感情は残ると言われており、怒鳴られた・怒られたといった感情は残ります。
身に覚えのないことを注意されたり、怒られたりしたら私たちでも嫌な気分になってしまいます。相手のペースに合わせて接してあげられるよう自然で優しいサポートを心がけましょう。
公益社団法人認知症の人と家族の会より【認知症患者とうまくつきあう十か条】を参考として載せさせていただきたいと思います。
加齢による物忘れ(老化) | 認知症による物忘れ(病気) | |
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体験したこと | 一部を忘れる 例)食事をしたことは覚えているが、メニューが思い出せない |
すべてを忘れている 例)食事をしたことそのものを覚えていない |
物忘れの自覚 | ある | ない |
探し物に対して | 自分で努力して見つけようとする | 誰かが盗ったなど、他人のせいにすることがある |
日常生活への支障 | ある | ない |
(鍛治友の会の「お料理教室」でつくったレシピです)
(1人分 93kcal)
〈だしのとり方〉
器に卵液を注いだら、あわをすくい取りましょう。残したまま蒸すと、表面がボコボコになります。蒸気の上がったフライパンやなべに器を入れ、火加減に注意しながら蒸すと、きれいにできますよ。