おかげで、最期まで母と家で過ごすことができました
3月21日の祝日、訪問診療を利用されて亡くなられた患者さんのご遺族を対象に「故人を偲ぶ会」が稜北病院で行われました。患者さんの遺族、職員の他、担当のケアマネージャーや訪問看護師など約50名が参加しました。
この企画は訪問診療を担当している川口篤也医師の提案によるもので、訪問診療室の看護師や責任者の横倉基医師などでプロジェクト会議を重ね、準備をしてきました。初めての取り組みでもあり、全国各地の経験について情報収集をしたり、市内のおしま病院に職員が見学に行ったりもしました。
川口医師の開会挨拶に続き、遺族の代表が発言しました。「今はようやく気持ちも落ち着いてきました。みなさんのおかげで、最期まで母と家で過ごすことができました」。「横倉先生、武藤師長さん、訪問看護師さんには、夜中にも来ていただいたりしてお世話になりました」。「四六時中母の介護をしているとストレスもたまります。そういうときに、職員の方々とうたを歌うことで息抜きができました」。司会の武藤師長からは、「娘さんたちは、本当に歌も踊りも完璧で、小道具まで用意していたりして、私達を楽しませてくれました。患者さんはそれを見て、いつも拍手をしていました。いろいろなことを思い出し、私も泣けてきました」と、当時を振り返ります。
続いてテーブルごとに自己紹介をした後、遺族をはじめ、職員が故人との思い出話やエピソードについて語り合いました。どこのテーブルでも涙あり、笑いありと和やかな雰囲気の中で時間が流れていきました。
みんなでうたを歌うコーナーでは、横倉医師からある患者さんとのエピソードについて説明を受けたうえで、ひょっこりひょうたん島の「ドン・ガバチョのテーマ」を歌いました。「今日がだめなら、明日があるさ。明日がだめなら、あさってがあるさ…」「ドンドンガバチョ、ドン・ガバチョ」と歌う横倉医師に続いて参加者も歌いました。唱歌「故郷」も参加者全員で合唱しました。
最後に横倉医師から、「訪問診療をしていると、入院しているときとは違う患者さんの『空気』を感じます。お部屋にたくさんの写真が飾ってあったり、患者さんの思い出話を聞かせてもらったりして、すごく楽しいです」「亡くなっても、記憶の中にその人が残っているということはすばらしいことだと思います」「今回、このような会を催して、私たちが元気と明日への活力をもらった気がします」と閉会の挨拶を述べました。
函館保健企画 しらかば薬局 多田 勘司
メカニズムは、グレープフルーツに含まれる「天然フラボノイド成分」が、肝臓や消化管粘膜に存在する〝くすりを代謝する酵素〟の力をおさえるためと考えられています。飲み薬の多くは小腸から吸収され、肝臓に運ばれ分解・排泄されます。グレープフルーツは小腸からの薬の吸収を促進してしまい体内に薬が過剰に入ることで、薬が効きすぎたり、副作用が出やすくなります。
血圧の薬(カルシウム拮抗薬)が代表例ですが、それ以外にも影響のある薬もあります。一部のみ掲載していますので、詳しくは薬剤師にお問い合わせください。(薬の説明書の注意事項欄に記載している場合もあります。)
血圧の薬(カルシウム拮抗薬) | アムロジピン、ニフェジピンなど |
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不整脈の薬 | ワソランなど |
コレステロールの薬 | アトルバスタチンなど |
抗血栓薬 | プレタールなど |
免疫抑制薬 | プログラフなど |
結論を言えば「いいえ」です。グレープフルーツの影響は長い場合2~4日持続する場合があります。したがって、飲み合わせの悪い薬を服用している間はグレープフルーツの摂取は避けるべきです。朝に薬を飲んで、夕方に食べても影響が出ることがあります。
グレープフルーツの食べる量が多いほど、飲み合わせの悪い薬への影響は強まります。しかし、〝くすりを代謝する酵素〟の力をおさえる成分の量は、グレープフルーツの種類や産地、収穫時期などで変動があると考えられています。したがってグレープフルーツを食べる量にかかわらず摂取は控えましょう。特に100%ジュースは大量に果汁が使用されており注意が必要です。グレープフルーツの1個の果肉とジュース250mlが同等の影響があると言われています。お酒など無意識で摂取してしまう場合もあり注意が必要です。
グレープフルーツの他に影響があると知られている柑橘類もあります。以下の表を参考にしてみてください。研究データのない柑橘類もあります。
影響を与えるもの | 影響が少ないもの(大量でなければ) | 影響を与えないもの |
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・グレープフルーツ ・スウィーティー ・メローゴールド ・バンペイユ ・ブンタン ・夏みかん ・サワーオレンジ(ダイダイ) など |
・バレンシアオレンジ ・レモン(果汁のみ) ・カボス ・ユズ ・イヨカン ・ポンカン ・スダチ ・キンカン など |
・温州みかん ・デコポン など |
参考)薬と食の相互作用、日本薬学会ホームページ等
(鍛治友の会の「お料理教室」でつくったレシピです)
(1人分 496kcal)