函館稜北病院 医師 長谷川昭一
皆さん、パレスチナにはどういうイメージをお持ちでしょうか?
2008年から2009年に行われたイスラエルによるガザ攻撃では、313人の子供を含む1,417人が殺害されました。この攻撃に抗議、反対し、パレスチナへの連帯のもとかけつけたのが「北海道パレスチナ医療奉仕団」のはじまりです。
これまで9次に渡りヨルダン川西岸とガザで医療支援活動をしています。支援内容は物資や資金ではなく、人的支援です。また費用はすべて募金からなっています。
ヨルダン川西岸地域は、パレスチナ自治政府の管理下ながらイスラエルの軍事占領下にあります。ガザは総延長60㎞高さ8mの分離壁で囲まれ、天井のない牢獄といわれています。食料や医薬品を含む物資は厳しく制限されています。また移動にはイスラエル軍の支配する検問所を通過しなくてはならず、尋問を受けたり体の隅々まで検査されたりします。
先日アメリカ大使館がエルサレムに移転しました。このことを契機に120人以上の死者と6,000人以上の負傷者が出ています。
私は、若い頃イスラエルを旅行したことがあります。エルサレムでは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教信者がお互いを尊重しながら生活していました。現在のイスラエルによるパレスチナへの不当な占領と弾圧を知っていただき、日本が今後進むべき道を考える材料にしてほしいと思います。
2008年12月のイスラエルのパレスチナへの攻撃をきっかけに、パレスチナ支援を行おうと考えた有志により立ち上げられた非営利・任意団体。パレスチナ西岸地区のジェリコにある難民キャンプへの医療支援を行うのと同時に、人的交流を活発に行い、互いに情報交換する事を目指している。
有限会社函館保健企画
しらかば薬局 薬剤師 多田 勘司
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品の特許が切れた後に、先発医薬品と同じ有効成分で製造・販売される医薬品のことをいいます。薬の開発には、多額の研究開発費用がかかるため、先発医薬品はその分高価になりますが、ジェネリック医薬品は、研究開発費用があまりかからない分、一般的に先発医薬品よりも安くなっています。ジェネリック医薬品を使うことで、医療の質を落とすことなく皆さんのお薬代の負担が軽くなるとともに国の医療費削減にも繋がっています。国はジェネリック医薬品のシェア80%以上を目指しており、今後ジェネリック医薬品の普及がさらに進むことが予想されます。
ジェネリック医薬品の有効成分は、新薬の特許期間中に効き目や安全性が十分に確認されたものです。さらに法律にもとづいて、厳しい規制や基準を守って、開発・製造され、厚生労働省の厳しい審査をクリアし、先発医薬品と同等の効き目・安全性、品質であることが確認・証明されています。現在はジェネリックメーカーが飲みやすさなどを工夫している製品もたくさんあり、先発医薬品よりも優れている部分もあります。ごくまれに添加物の違いが原因でアレルギーが出る場合などがあります。
ジェネリック医薬品を希望する場合、医師や薬剤師にご相談下さい。最近は、一般成分名で記載されている処方箋が多くなっています。一般成分名処方の場合は薬局で先発医薬品、ジェネリック医薬品どちらでも選択が可能です。また、先発医薬品名で記載された処方も薬局でジェネリック医薬品に変更することも可能です。ただし、ジェネリック医薬品が存在しない場合や、医師が先発医薬品名を指定している場合は変更できません。最近では、国や自治体からジェネリック医薬品を希望するためのシールやカードなどが送付されている場合もあります。ジェネリック医薬品を希望する場合、処方箋を薬局に出す時に一緒に提示していただくなど意思表示を行ってください。
(鍛治友の会の「お料理教室」でつくったレシピです)
(1人分 226kcal)