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道南勤医協だより 386号

トピックス

安心して住み続けられるために 「NPOゆい」

 江差町は人口約8,200人、少子高齢化が急速にすすみひとり暮らしや老夫婦だけの世帯が増加している町です。現在の介護保険にはさまざまな制約があり高齢者が安心して利用できるとはいえないものになっています。この制度のすき間をうめる支援サービスをおこなっているのが「NPOゆい」です。

 2003年に江差友の会の「たすけあい」を通じてNPO南檜山在宅福祉支援ゆいが設立しました。十数年前に、東京都立川市の福祉介護事業を見学に行く機会があり、くらしを支えるボランティアの必要性を感じ、個人でも事業所を作れないか、たすけあい活動ができないか、という思いが設立のきっかけとなりました。
現在では江差町字陣屋町に民家を譲り受け改築をおこない、『ひだまり』を立ち上げ有償ボランティア18名とともに、最低限の利用料で、ミニデイサービス・外出支援サービス・配食サービス・除雪サービスを主に行っています。

 ミニデイサービスは、送迎と昼食等付きで利用者は平均10名です。毎週火曜日10時から13時30分まで行っています。内2回は町営温泉にも行きます。
外出支援サービスは、予約制で歩行困難の方に病院・公共機関・買い物等の付添や移送を行っています。最近では地域のケアマネジャー・江差町福祉課・檜山振興局からも依頼が来ており利用者が増加し苦労しています。
配食サービスは、予約制で月曜日と金曜日は夕食を平均30食の提供、火曜日は昼食を平均13食の提供をしています。おかずが7種類と盛りだくさんで、利用者から大変喜ばれています。
除雪サービスは、冬期間だけですが、今年は31件の利用があり町からも委託を受けています。

 有償ボランティアは、この地域での高齢者の孤立や孤独死を防ぎ、つながりづくりにも役立っており、やりがいを持っていきいきと活躍しています。

 今後、ますます介護保険適用外の高齢者が増加してくるなか、「NPOゆい」の役割が地域でも更に必要な存在となり自治体と一緒に活躍できるよう、「町には地域包括支援事業の一部として位置づけをしてもらいたいと」代表の水野浩さんは語っています。

 

健康あらかると

五十肩について

作業療法士 藤山 翔

五十肩の歴史

 五十肩は、実は江戸時代から存在が知られるようになり、長命病といわれていたそうです。当時の寿命は五十歳であり、長生きすれば関節が痛むのも当たり前で、加齢に伴い現れる病として仕方ないと思われていました。

五十肩の説明

 五十肩というのは40~50代の人達を中心とした肩関節の痛みと関節の運動制限を主とした総称です。正しくは『肩関節周囲炎』と呼びます。
肩関節周囲炎の中には多くの病態があり、(1)烏口突起炎、(2)上腕骨二頭筋長頭腱炎、(3)肩峰下滑液包炎、(4)肩関節腱板炎、(5)石灰沈着性腱板炎、(6)五十肩(疼痛性関節制動症)、(7)肩関節拘縮があります。
ここで対象としている五十肩は(6)の疼痛性関節制動症のことですが、実際は複数の病態が混在していることも少なくありません。

原因

現在、五十肩の発生機序は原因不明ではっきりとした予防策は明らかになっていません。ですが中高年層の方々から見られることが多く、機能的な問題と構造的な理由が考えられています。組織の変性や何らかの要因(転倒や軽い外傷など)により、筋肉や腱が傷つき、その修復過程で炎症が現れ、痛みと運動制限が起きるといわれています。また、筋肉の血行が悪くなること(肩こりや不良姿勢)も五十肩のリスクになることが示唆されています。五十肩には現在では3つ(急性期、慢性期、緩解期)の病期が存在しているといわれています。痛みが主な症状である急性期、肩が固まりやすい慢性期、痛みや動作制限が軽減してくる緩解期に分けられます。

治療法

 急性期は痛み始めの時期で無理をしすぎないのが大切です。そして、夜間痛を訴える方が少なくありませんので夜間の姿勢に注意し、枕やクッションを痛い所の下に敷き、肩をやや高い位置にして休みましょう。(図1)
慢性期には痛みは完全にはとれてないですが、固まってしまった関節を少しずつ動かしてあげることが大切です。タオルでの運動が、負荷が少なく行いやすいと思います。(図2)
緩解期には少しずつ肩を動かすことが可能となってきますが、いきなり負荷をかけすぎると、かえって逆戻りとなってしまうこともあります。少しずつ体調に合わせて動かしていくことがポイントとなります。

 五十肩は基本的には予後は良好ですが、治癒までの期間には個人差があり、外来へ来られる方で痛みを我慢し生活していた方が多く、中には年単位という方もいます。
まずはご自身の病期を知り、適切に対処していくことが大切になってくると思います。

図1 肩甲骨の下にタオルを敷く

図1 肩甲骨の下にタオルを敷く

図2 タオルを首にかけ左右交互に肘を前後に動かす

図2 タオルを首にかけ左右交互に肘を前後に動かす

 

料理教室 お料理レシピ

(32)新玉ねぎと牡蠣の春巻

(鍛治友の会の「お料理教室」でつくったレシピです)
(1本 82.8kcal)

新玉ねぎと牡蠣の春巻 新玉ねぎと牡蠣の春巻

※皮の巻き方
左右の①と②を内側へ折り、矢印方向へ巻いていきます。

材料 (4本分)
牡蠣
小粒8ヶ
春巻の皮
4枚
(1枚を半分に切って三角形にして置く※)
ごま油
小1
片栗粉
大1/2+大1/2
(牡蠣の汚れを取る為)
オイスターソース
1/2
小麦粉
小1
サラダ油
適量
ブロッコリー
1/2株
(小房に分け油を少し入れて茹でておく)
新玉ねぎ
1/2ヶ

作り方

  1. (1) 新玉ねぎは半分に切り繊維にそって縦に薄切りにしてボールに入れオイスターソースを混ぜます。
  2. (2) 牡蠣は大さじ1/2の片栗粉を混ぜ、汚れを取り、すぐに水洗いしてザルにあげます。
  3. (3) (1)に片栗粉、ごま油をいれ混ぜます。
  4. (4) 春巻の皮に(3)と牡蠣をのせ水溶小麦粉をつけ閉じておきます。
  5. (5) 包んだら170℃(中温)の油で2分位揚げます。
  6. (6) 再度高温で1分揚げてパリッとさせます。
    (盛り付ける時1本は半分に切っておきます)
  7. (7) 付け合わせにブロッコリーを飾ります。

以上で 「新玉ねぎと牡蠣の春巻」の完成です。

道南勤医協だより

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