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道南勤医協だより 384号

トピックス

いつまでも活動的でいられるために

 2015年4月から、食事や入浴などの提供をやめ、3時間程度のリハビリを中心としたサービスに変更しました。函館稜北病院通所リハビリテーションでは、障がいのある方、高齢のため外出する機会が少なくなった方へ、心身機能維持や生きがいづくりなどを目的に、より良いサービスの提供をめざしています。

 対象は介護保険の要介護・要支援の認定を受けられた方です。「退院したがもう少し専門のリハビリを受けたい」「足腰が弱くなって転ぶことが多くなった」「体力が落ちて体が思うように動かない」などの方が利用しています。

 通所リハビリを開始するにあたっては、リハビリスタッフが自宅へ伺い、日常生活を送る上で困難となっていることを確認し、目標達成のためにどのようなサービスを提供するかを決めます。

 通所リハビリのサービスの内容として、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がプログラムをたて治療する「個別リハビリテーション」、筋力・体力などの基礎能力の向上、バランスや応用動作の向上も考えた「集団体操」、高次脳機能や認知機能の向上、創作活動などおこなう「脳トレーニング」、家事動作の練習や外出にむけた屋外歩行訓練などの「日常生活動作訓練」があります。

 やりたいと思っていても、「年だから…」「障がいがあるから…」と諦めてしまわずに、いつまでも活動的でいられる支援をしています。

ご本人の「歩きたい」という思いを大切に

通所リハビリテーション
所長 岩崎 祐介

 当事業所の利用者で、施設に入所しているうちに歩けなくなり車椅子を使用している方から、また歩けるようになりたいという相談を受けました。その思いを受け、リハビリテーション会議でケアマネージャ、施設スタッフと話し合い、再び歩けるように、食堂まで移動することを目標にしました。そこで、通所リハビリで下肢装具の調整やリハビリテーションを行い、身体機能も改善し歩行が安定してきました。今後は、施設スタッフと連携して施設での歩行を行っていきます。

 ご本人のやりたいことを大切にし、他のサービススタッフと連携しながらサービス提供を行っていきます。

通所リハビリテーション

函館市中道2丁目51-1
TEL (0138)54-3113

● 利用時間
〈午前〉 9:20~12:25
〈午後〉 13:25~16:30
(土日・祝日、年末年始はお休みです)
 送迎有り

民医連道南ブロック 介護事業所のご紹介

 通所リハビリテーションのほかに6つの事業所でサービスを提供しています。

<函館綾北病院>

訪問リハビリテーション稜北
函館市中道2丁目51-1
TEL (0138)54-3161

<NPOりょうほく>

ショートステイ らいふ赤川
函館市赤川1丁目2-5
TEL (0138)85-6068

デイサービス らいふ赤川
函館市赤川1丁目2-5
TEL (0138)85-6068

デイサービス らいふ松陰
函館市松陰町3-8
TEL (0138)84-1600

ヘルパーステーション らいふ
函館市中道2丁目45-1
TEL (0138)85-6088

居宅介護支援事業所 らいふ
函館市松陰町3-8
TEL (0138)31-2577

詳細はお気軽に各事業所へお問い合わせください。

 

健康あらかると

苦痛の少ない大腸CT検査の紹介

放射線科 主任 工藤 浩

 稜北病院で大腸CT検査を始めて2年が経ち、約130名の方に受けていただきました。最近、苦痛の少ない検査として、新聞やテレビでも取り上げられることが多くなってきました。
 従来、大腸検査としては一般的に大腸バリウムと大腸内視鏡が行われてきましたが、検査に抵抗がある方が少なからずおりますので、CTを利用した大腸検査を紹介いたします。

検査の流れ

  1. 腸の中を空っぽにするため、前日のお昼より軽めの食事になり、夜に下剤を飲んでいただきます。
  2. 上下とも検査着に着替えていただきます。
  3. 大腸の動きを弱める注射をします。
  4. CT台に寝ていただき、肛門より太さ6mmの管を挿入します。(写真1)
    写真1

    写真1

  5. 専用の装置にて安全な圧力を調整しながら炭酸ガスを入れ大腸を膨らませます。(写真2)
    写真2

    写真2

  6. 仰向けと横向きで撮影します。息止めの時間は各約25秒です。
  7. 検査結果は2日後になります。

 以上が実際の検査の流れになります、CT室に入っている時間は15分くらいです。

画像の様子

図1

大腸全体が炭酸ガス
で膨らんでいるかを
確認する画像です。

図2

大腸を描出した3D画像
です。狭窄やポリープな
どの診断に利用します。

図3

大腸を内側から見た3D画像
です。内視鏡の映像の様に
観察できます。

長所と短所

<長所>

  • 短時間の検査。
  • 苦痛が少ない。
  • 体位変換が少ない。
  • 大腸内視鏡の挿入が困難な方でも検査が容易。
  • 三次元的に観察が可能なため、大腸の全体像や病変の位置、形状を正確に把握可能。
  • 腹部CTの撮影のため、大腸以外の臓器情報の把握が可能。

<短所>

  • 病変の色や固さの情報が得られない。
  • 組織の採取ができないため、異常が発見された場合は内視鏡を受けることが必要。
  • 医療被曝があるため、妊娠の可能性がある方は受けることができない。
  • ポリープ病変の描出精度は内視鏡に比べ劣る。

 大腸検査を受ける際には長所、短所を参考にしながら医師ともご相談の上、大腸CTも選択肢の一つとしてはいかがでしょうか。

 

道南勤医協だより

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